建てて貸すか?更地で貸すか??

仙台新港周辺には大規模な区画整理が行われており、大きな面積の土地所有されている方も多く、大きな土地を求めている企業もあります。

土地所有者が最初に当たる問題が、「建てて貸すか?」それとも「更地で貸すか?」です。
この分かれ道は何処から生まれるのでしょう!
建築会社が借り手を探してから土地を探す場合は「建てて貸す!」ということにになるでしょうし、土地所有者側が借り手を探す場合には更地で貸す、詳しく言えば「事業用定期借地権」で貸すということになると思われます。

各々のメリット・デメリットを考察してみます。

建てて貸す」場合のメリット
土地の面積が小さくてもある程度、よい賃料が得られる
建物については減価償却や借入金の金利分が経費計上できる
定期的な建替えにより、節税が出来る

 

建てて貸す」場合のデメリット
途中で解約されるリスクがある(建築費が借入の場合、ローン支払いだけが残る)
年数を経過する程、経費計上できる額が小さくなる(手取額が年々少なくなる)

「更地で貸す・事業用定期借地権」のメリット
殆どリスクが無い
安定した収入がある
地代収入だけのため事業所得額が少ない(税額も小さい)

「更地で貸す・事業用定期借地権」のデメリット
殆ど無い

貸方には色々特徴があります。
土地面積、土地総量によって運用方法にも差異が出てきます。
事前の相談してみましょう!

空家率の上昇が急加速!

退去されたら、次の入居者が中々見つからない!

そんな声が「あちら・こちら」から上がっています。
永年続けられた新築優遇税制により、徐々に空室率が上がり、このままではどうなってしまうのでしょう?
と言う事で出された野村総研のレポートに載っていたのが以下の図です。

シナリオ通りに空家が増えています!

住宅着工戸数を抑制しないと、2040年には空家率が40%になってしまうと言う驚愕のレポートでした。

このレポートは2009年に公表されていますが、その後も具体的な抑制政策は出されないどころか、相続税の改正により貸家建築を煽ってしまいました!
その結果、現状シナリオでは2040年に空家が40%になるとされていたものが、現在、それに近い空家率が20年近くも前倒しになってしまってしまいました。
神奈川県では既に40%になっていると言うデータもあります。

当社では、2000年以降集合住宅の建築提案を取り止め、敢えて収益性の低い戸建賃貸住宅に切り替えております。
その戸建賃貸住宅も、分譲住宅の仕様に近いものにしています。

仙台市近郊の賃貸住宅は大震災の復興特需により、空家が目立っていた地域でもほぼ満室になっていたアパートもありましたが、その特需が去った現在は以前にも増して空室が多くなっています。

平成初期のバブル崩壊時には自己破産した物件や任意売買になった物件は、相場より安い賃料で貸すことが出来るため、その周辺の賃料も下がってしまいました。
同様の物件が大量に市場に出廻ることが予想されます。
それに伴い、賃料も現在より大幅に下がると思われます。

野村総研の元レポートはこちらです。

バイヤーズエージェント!とセラーズエージェント!

「バイヤーズ・エージェント」と「セラーズ・エージェント」という名称を!

皆さん、聞いた事ありましたか?
バイヤーズ・エージェントとは買手側の代理人で、セラーズ・エージェントとは売手側の代理人の事です。

買う時は良いものを出来るだけ安く買いたいし、売る時は大事な財産を適切に評価してもらい、出来るだけ高く売りたいものです。
不動産の売買は一般の人にとっては、一生に何度も経験するものではありません!
増してや、財産を適切に評価したり、良いものを出来るだけ安く買う交渉などは至難の技です。
そこで登場するのが、エージェント(代理人)です。

弁護士と同じ様に依頼主の利益を最大限確保するために働きます。

ですから、売手側、買手側を同一物件で双方代理することはあり得ません!
米国では一般的なエージェント制度ですが、日本の仲介制度と根本的に違うところです。

日本で、売りたい物件が出ますと不動産仲介会社に相談して売却を依頼、業者は不動産市場(不動産業者だけの情報交換市場:Reins)に物件を登録して業者を通して買手を探すことになります。
この制度が機能しますと、米国と同様に双方代理はできないのですが、日本には立派な抜け道が存在するのです。

売却を依頼された不動産業者は市場に登録せず、買手を直接探すのです。
勿論、売主の利益を守りつつ、買手の意見も尊重することになります。
「良い塩梅!」で手を打つのです。
そして、仲介手数料は双方から頂戴しますので、通常の2倍の手数料が入ることになります。仲介会社としてはとても良い(おいしい!)取引になるのです。

売りたい!、買いたい!と思ったら、まず自分(依頼主)の利益を最優先してくれるエージェント(代理人)を探しましょう!

 

相続と桶の関係!

相続にて起こる現象を木の桶に例えて説明しています。
親からしてみれば、自分の子供は皆同じ様に可愛いものです。
「自分が死んだ後でも仲良く暮らしてくれるだろう!」と皆さん思っています。だが、実際は・・・・・

皆さん、木の桶を知っていますか?
丸い底板に建てた十数枚の木片を2本の箍(タガ)だけで形を保持しています。
(タガはこちら

2本のタガは両親に例えられます。
そして、円形に組んだ木版は子供達に例えられます!

桶の上側のタガが切れたらどうなるでしょうか?
辛うじて桶の形は保たれていますが、木片はちょっと緩んで来ます。
片親が亡くなってしまうと、こんな状態です。

そして、下側のタガ切れたらどうなります?
そうです。辛うじて保たれていた桶の形が破綻し、木片はバラバラになってしまいます。
両親が亡くなってしまうと、子供達もこんな状態です!

そんなことから、相続で発生する状態を「桶のタガ」に例えて説明しています。

可愛い子供たちを、こんな「桶」にならない様にするためにも遺言書が必要なのです。

不動産仲介業務もスマホ決済!

私どもが所属している公益社団法人宮城県宅地建物取引業協会では以前(15年程前かな?)契約業務に於いてクレジットカード決済が出来るようにとシステムを作りました!
只、当時は馴染みも少なく、当社での利用は有りませんでした。

クレジットカードで決済

 

しかし、今度の消費税アップに伴うポイント還元というヤヤコシイしい税制が成立しそうで、スマホ決済も一気に普及しそうな勢いです。

スマホ決済に於いては後進国となっている日本では、オリンピックだけでなくインバウンド対応として観光地ではスマホ決済が欠かせないシステムとなっています。
中国ではアリババが主導するアリペイの普及度が高く、中国人観光客をターゲットした観光地では、このシステムを導入しないと商売にならない状態に陥っています。

「日本では、やっぱり現金だよね!」なんて言っていたら仕事も蚊帳の外状態になってしまいます。
ということで、勉強のため、私は「PayPay」と「LINE Pay」やり始めました!

家賃集金や家賃送金なども銀行を通さず出来てしまう時代が来てしまいました!

仙台市電、現役最後の1台も3月30日限りで引退!

Responseは次の様に伝えています!

長崎県長崎市の長崎電気軌道(長崎電軌)は2月1日、他事業者から譲渡された150形151号、700形701号、1050形1051号の3両が3月30日限りで引退することを明らかにした。

昔の仙台市電!長崎電軌では「動く電車の博物館」として、自社以外の歴史的な車両を導入し、動態保存を行なってきた。今回引退することになった151号は元箱根登山鉄道、701号は元東京都電、1051号は元仙台市電の車両で、イベント用に使用されていたが、「動態保存の維持管理が困難になったため」として引退の運びとなった。

下記のサイトからの引用です。

https://response.jp/article/2019/02/02/318702.html

昭和の年代はこの市電が住民の足として走っていました!
北はJR仙山線の北仙台駅から南は長町駅まで。
西は八幡町から東は原町・坂下まで。
そして、中心部を循環する路線が張り巡らせ、本当に便利な路面電車でした。
通勤、通学に多くの市民が利用しており、沿線には商店が連なっており、ショッピングモールにもなっていました。

それが、自動車の普及と共に「これからはモータリゼーションの時代!」との掛声で活動範囲を狭められ、遂には廃線となってしましました。

地下鉄は駅のある周辺でしか栄えないが、路面電車はその沿線が栄えます!
いろんな地方都市で、路面電車で復活しています。
廃線になった仙台市電が、「今、有ったらなぁ!」と思うこの頃です。

 

新しい交通体系の功罪!

仙台市を南北に走る地下鉄・南北線に次いで、平成27年12月6日に地下鉄・東西線が開通しました。
西のターミナル駅は八木山動物公園駅ですが、この地域には私立大学があり学生対象のアパートが沢山ありました。
元々、飽和状態であった賃貸住宅市場で空家が多かったのですが、震災直後には復興工事関連の方が入居され、一時は空室が大分改善されました。
復興需要が落ち着いた現在では元の状況を通り越して空家率が極端に高い地域なっています。
「地下鉄が出来て入居者がくる!?」のではないかと思われましたが、逆の現象が起きています。
坂が多い八木山地区は冬場、偶に降る雪では道路が凍結し、「バイクでバイトに行けない!」という事なのです。
地下鉄があるので、アパートはバイト先の近く、仙台市街地の平地に求める現象が起きている様です。
学校には地下鉄で楽々通えるのです。
一方、東側の大和町や二軒茶屋辺りは入居率が高く、六丁目や東の終点荒井駅周辺では賃貸住宅の新築ラッシュも起きています。

地下鉄・東西線が開通すると同時に今までのバス路線は大きく見直されました。
私が居住する岡田地区は全ての路線が、荒井駅での乗り換えとなってしまいました!
以前、仙台駅からバス一本で帰れる為、街中での会合の時などは重宝でしたが、先日などは次のバスまで時間があり、タクシーを探したのですが乗り場には1台も停まってなく、焦ってしまいました。

タクシーのいないターミナル駅

こんな事なら、JR仙石線の方が便利です。
お客さんが少ないからタクシーも少ない!利便性が悪いからお客さんが少なくなる!

地下鉄が出来てから住宅・商業施設が貼り付くのであれば問題は無いのですが、既存の市街地・住宅地に新しい交通体系ができると、この様な悲喜交々
が出てきます。
人口が増えなくなっている仙台市では、入居率が上がる地域があれば、下がる地域も出てきます。
仙台市内なら未だ影響は限定的なのでしょうが、仙台市の周辺地域ではその影響は更に顕著になります。

資産を断捨離する!

土地資産の整理を考えてみます。
まず、3分類します。

  1. 直ぐにも整理しなければならないもの
  2. 時期をみて整理するもの
  3. 最後まで所有するもの

1.直ぐにも整理しなければならないもの
地上権の設定がされている貸土地がこれに当ります。
所有権が有るからと言って、所有者の意思だけではどうにもなりません。
地上権を買い取るか、底地権の売却になります。
当初、土地だけを貸したつもりが、プレハブ事務所を建てる事を許可したばっかりに、その建物が登記されてしまった!等のケースもあります。こういう地上権もありますから要注意です。

2.時期をみて整理するもの
不要不急の土地。
土地に係る経費(固定資産税や除草費用)からみて、その土地から上がる収益が少ない場合はこれに当ります。
売却した資金で、収益性の高い資産に組み替える等も有効な手段です。

3.最後まで所有するもの
自宅や店舗、作業場とか生活の基盤になっているものがこれに当ります。

この「断捨離」は発生するだろう相続税の支払い、遺産分割等も含めて考えることが重要ですね!

タダでもいらない土地!

仙台市の中心部に程近い南西部、北西部には昭和30年代から40年台初期に造成された団地には「玉石」で擁壁を造ったものがあります。
2~3段の低いものなら良いのですが、2m近くになるものも散見されます。
現在、仙台市に於いては玉石造成の土地に再建築することは認められておりません。
住宅を建築するには、玉石を取り除き、コンクリート擁壁にしなければなりません。
2面を2mのコンクリート擁壁を造るとなると目が飛び出るような金額になってしまいます。

間知ブロックは再建築可

写真のような「間知ブロック」は再建築が可能ですが、横から見て膨らみが無いかどうか?を確認することも重要です。
土地を買ってしまってからでは遅いので充分注意しましょう!

不動産関連シミュレーターを復活!

22年前に造った「不動産関連シミュレーター」を復活させました!
当時はインターネットが未だ珍しい時代で、スマホなども無く珍しい携帯電話は全てガラケーでした。
ホームページ作成も手打ちで、覚えたてのJavaScript(ジャバスクリプト)を使って事業収支計画を組む時に必要な金利計算、減価償却、所得税などを簡単に計算できるプログラムを造りました。

不動産事業、何でもシミュレーション

復活したサイトは下記です。
https://www.kentaku-ep.co.jp/simulat/index.html

勿論、それらを総合した事業収支プログラムも自作しておりました。
これらのプログラム造りを経て不動産事業計画の作成に関してたいへん勉強になったことは言うまでもありません。
これらの勉強は「不動産コンサルティングマスター」の資格取得にも大いに役立ちました。